証券会社の「NISA対象」を鵜呑みにするな。俺がSBIで買う前に対象商品を自分で確認する理由

スマホのNISA対象表示を盾と虫眼鏡で確認し公式リストと照合する投資家のイラスト 新NISA
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2026年6月5日、moomoo証券が証券取引等監視委員会から行政処分の勧告を受けた。NISAの対象外だった米国ETFなど78銘柄を「NISA対象」と告知して売っていた、というのが理由だ。期間は2025年2月から5月、59人がNISA口座で売買していたとされる。

最初にこのニュースを見たとき、俺が思ったのは「被害者がかわいそう」じゃなかった。「あ、証券会社って税制の対象を間違えるんだ」だった。

だから結論を先に言う。証券会社の言うことを鵜呑みにするな。NISA枠は、最後は自分で守れ。画面に「NISA対象」と出ていても、それは確認の終わりじゃなく、始まりだ。これは保険を売られて痛い目を見た俺の貯蓄型保険を解約した話と、根っこは同じだと思っている。売る側を疑え、という話だ。

NISA対象かどうかは自分で確認する

俺はSBI証券でNISA枠を埋めている。でも、買う前にやることがひとつある。証券会社の画面表示を、最終根拠にしない。

手順はシンプルだ。気になった商品があったら、まず金融庁のつみたて投資枠対象商品リストを開く。つみたて枠で買うなら、ここに名前が載っているかどうかが全て。載っていなければ、証券会社が何と言おうと対象外だ。成長投資枠なら投資信託協会の成長投資枠の対象商品リストで照合する。※このリストは投信・ETFを照合する用だ。成長枠で個別株を買う場合は、整理・監理銘柄でなければ対象になるから、リストには載らない。この2つは、売る側じゃなく制度を作る側・束ねる側が出している一覧だから、ここが俺の基準点になる。

正直、面倒くさい。証券会社の商品ページに「NISA成長投資枠 対象」とタグが付いていれば、普通はそれで信じる。俺も昔はそうだった。でも今回のmoomooの件で、その「普通」が崩れた。売る側の表示は間違えることがある。間違えても、損をするのは買った俺のほうだ。

だから俺の手順はこうだ。商品ページの表示を見る。次に金融庁か投資信託協会のリストで名前を探す。両方が一致して、初めて買う。一致しなければ、どれだけ良さそうな商品でも見送る。ものの3分だ。3分で「証券会社の入力ミスに巻き込まれる」リスクを消せるなら、安いものだろ。

NISA枠は長期・積立・分散で使う

対象を確認したら、次は使い方だ。俺のNISAの使い方は、長期・積立・分散の3つに尽きる。教科書みたいな言葉だけど、中身は全部「俺が実際にやっていること」で説明する。

長期:20年は触らない前提で枠を埋める

俺のホライズンは20年だ。だからNISA枠に入れる商品は、最初から「20年売らない」つもりで選ぶ。短期で値上がりしそうとか、今が旬とか、そういう理由で枠を使わない。

理由は単純で、NISAの枠は一度使うと、その年の分は戻ってこない性質があるからだ(売却枠の翌年復活はあるが、その年内の非課税投資枠は埋まる)。短期で売り買いを繰り返すと、せっかくの非課税の器を回転売買で消耗する。俺はこの器を、20年かけて育てる木を植える鉢だと思っている。だから一度植えたら、基本は動かさない。相場が上がっても下がっても、俺は枠の中身を売らない。この「触らない」を仕組みで担保する考え方は、月4万円から始める20年放置戦略に詳しく書いた。

積立:つみたて枠はオルカン月3万、iDeCoは全世界月1万

俺のつみたて投資枠は、eMAXIS Slim全世界株式(オルカン)に月3万円。これを自動積立にして、あとは放置している。オルカンの積立を始めたのは2025年からで、まだ1年弱だ。正直、評価益がどうとか言える期間じゃない。だから俺はリターンを見ていない。見ているのは「ちゃんと毎月買えているか」だけだ。

これとは別に、iDeCoで全世界株式を月1万円。こっちは年金の器だから、NISAとは目的を分けている。NISAは20年後にも引き出せる自由がある金、iDeCoは原則60歳まで触れない金。同じ全世界株でも、入れる器で意味が変わる。だから俺は、積立額そのものより「どの器に、何の目的で入れているか」を先に決める。金額は後だ。

分散:つみたて枠は全世界、成長枠はS&P500、特定で個別株

枠の振り方にも俺なりのルールがある。つみたて投資枠は全世界(オルカン)、成長投資枠はS&P500。コアは世界全体に薄く広く、成長枠でアメリカに少し寄せる、という設計だ。同じインデックスでも、全世界とS&P500では中身の重なりと尖り方が違う。だから器ごとに役割を変える。

そして高配当の個別株6銘柄(JT・KDDI・三菱商事・三菱UFJ・ENEOS・第一生命HD)は、NISAではなく特定口座でやっている。配当という別軸のリターンを取りにいくサテライトだから、コアのインデックスとは口座ごと分ける。なぜインデックス一択にせず個別株も持つのかは、個別株をやりながらオルカンを買い続ける理由に書いたとおりだ。分散は「商品の分散」だけじゃない。どの口座で、どの役割を持たせるかまで含めて、俺は分散だと思っている。

今日やること

  • いま持っているNISA商品の名前を、金融庁または投資信託協会の対象商品リストで一度だけ照合してみる
  • これから買う商品は、証券会社の「NISA対象」表示と公式リストの両方が一致してから買うクセをつける
  • NISA枠を「短期で動かす器」ではなく「20年放置する器」として、商品を選び直してみる
  • つみたて枠・成長枠・特定口座、それぞれに自分が持たせている役割を一度書き出してみる

まとめ

証券会社が「NISA対象」と表示していても、それを最終根拠にしない。公式リストで自分の目で確かめる。たった3分の照合が、誰かの入力ミスから自分の枠を守る。

NISAは、国が用意してくれた数少ない、まともに有利な器だ。だからこそ、その器に何を入れるかは、人任せにしちゃいけない。長期・積立・分散も、口座をどう使い分けるかも、最後は自分で決める話だ。器の使い分け全体は新NISA・iDeCo・現金の3つの器にまとめてある。

売る側は、間違える。自分の枠は、自分で守る。それだけだ。

(参考:時事ドットコム「ムームー証券に処分勧告 NISA対象と虚偽説明―監視委」

※本記事は俺個人の見解・体験を綴ったものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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