日経平均2563円暴落の日、俺は何もしなかった

急落チャートの前でリラックスして何もしない放置系投資家のイラスト 投資マインド
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6月8日、日経平均は2,563円下落した。

終値64,024円。下落率-3.85%。米国ハイテク株の急落、雇用統計の悪化、中東情勢の緊張という三重の悪材料が重なり、ニュースのヘッドラインは「歴史的暴落」で溢れた。XのTLは「売るべきか」「どう動く」の投稿で埋まった。

夜、そのTLを眺めて俺が思ったのは「そうなのか」だった。それだけだ。

結論を先に言う。俺は何もしなかった。正確に言えば、何もできることがなかった。設計がそう言っていたからだ。


6月8日に何が起きたか

下落の背景は三つ重なった。

米国の主要ハイテク株の急落、米雇用統計の悪化が示した「金融引き締め継続」シグナル、そして中東情勢の緊張による原油価格の高騰だ。複合的なリスクオフが重なり、投資家心理が一気に冷えた。

ここで俺が思ったことをそのまま書く。

「-3.85%は暴落じゃなく、揺れだ」

コロナショックのとき、日経は約25日間で30%下落した。リーマンショックのとき、半年超で40%超が消えた。そういうものが「暴落」だ。-3.85%は、20年の長期投資における通過点に過ぎない。これを「歴史的暴落」と呼ぶメディアには、正直苦笑いした。

(参考:大和ネクスト銀行「●●ショックを振り返る」


口座を開いたら、含み益+17%だった

翌日、特に気になったわけでもなく、いつも通りアプリを開いた。

全体の含み益は+17%だった。

NISAつみたて枠(eMAXIS Slim全世界株式)・NISA成長枠(S&P500)・特定口座(日本株高配当6銘柄)を合わせた全ポートフォリオの数字だ。

「暴落の日」でも、含み益は+17%。

何もしない理由が、数字として目の前にある。

積立を始めたのは2025年から。まだ約1年半だ。それでも+17%が残っているのは、タイミングを計らなかったからだ。月3万円のオルカンを淡々と積み、iDeCoに月1万円を入れ続けた。相場が上がっていても下がっていても、買い続けた。

タイミングを外さなかったのではなく、タイミングを考えることをやめた。それが数字に出ている。


放置系投資家が暴落で動かない理由

「暴落で何もしなかった」と言うと、「度胸がある」と言われることがある。違う。これは才能でも勇気でもない。設計の問題だ。

俺のポートフォリオには三つの柱がある。

コアのインデックス積立(全世界株式・S&P500)。毎月自動で買い続ける。暴落が来るたびに「安く買えるタイミング」になる。売る理由がない。

サテライトの日本株高配当(三菱商事・三菱UFJ・JT・KDDI・ENEOS・第一生命HD)。目的は配当だ。株価が一時的に下がっても、配当が維持される限り保有し続ける。評価額の変動に意味はない。

現金30%のキャッシュポジション。これが最大の緩衝材だ。含み損が出ても生活が崩れない。精神的な余裕がある限り、狼狽売りは起きない。

そしてホライズンが20年だ。20年で見れば、-3.85%はチャートの線上の点にも見えないかもしれない。長期で持ち続けることが決まっているなら、一日の上下に反応する必要はない。

ここで一つ反論を先回りしておく。「一旦売って、安くなったところで買い直した方が効率的じゃないか」。

実際にやってみるとわかる。底を当てることは誰にもできない。売った後に「まだ下がるかも」と待っているうちに急反発して乗り遅れる。プロでもこれを繰り返す。俺の答えはシンプルだ——タイミングを図るより、図らない方が再現性がある。

相場が動くことと、自分が動くべきかどうかは、まったく別の話だ。


こういう人は一度立ち止まっていい

俺が何もしなかったのは、動かなくていい設計が先にあったからだ。設計がない状態で「動かない」を選ぶのは、勇気ではなく博打だ。

以下に当てはまるなら、今回の下落を機に設計を見直してほしい。

  • 生活防衛資金が3ヶ月分未満の人:投資よりも現金の確保が先だ
  • 65歳以上で取り崩しフェーズの人:時間を味方にできない状況ではリスク量の見直しは合理的だ
  • レバレッジをかけている人:これは別の問題だ。至急設計を見直してほしい

保有を続けるにも根拠が必要だ。「なんとなく何もしなかった」は設計ではない。


次の「本当の暴落」が来る前に準備すること

今回は-3.85%だった。次はもっと大きいかもしれない。

20年の投資期間で-30%、-40%の局面が来ることは、歴史が保証している。そのとき君はどうするか。今から答えを決めておいてほしい。

一つ、現金比率を確認する。生活費6ヶ月分以上の現金を投資口座の外に置く。これがあるだけで暴落時のプレッシャーが全然違う。

二つ、積立額を生活費の許容範囲に収める。「積立てすぎて苦しい」状態は危険だ。追い詰められると投げ売りしかなくなる。

三つ、暴落時のルールを今のうちに決める。俺のルールは「口座を開いて確認する、閉じる、それだけ」だ。「何もしない」を事前にルールとして決めておく。ルールがあるから感情に流されない。

設計は、相場が動いた後に作るものじゃない。動く前に作るものだ。


今日やること

  • 口座の含み益・含み損を数字で確認する(直視する練習)
  • 現金比率を確認する(生活費6ヶ月分以上あるか)
  • 「暴落時に自分はどうするか」を1行でメモしておく

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まとめ

-3.85%は暴落じゃない。揺れだ。

暴落時に何もしないのは怠慢じゃなく、設計の成果だ。

コアにインデックス、サテライトに高配当、キャッシュ30%、ホライズン20年。この四点が揃っているから、2563円落ちた日でも+17%の含み益が残っている。

だから俺は今日も積立を続ける。

淡々と買い続ける。これが放置系の答えだ。


※本記事は俺個人の見解・体験を綴ったものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

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