GW明けの2026年5月7日、日経平均が終値62,833円を記録した。上げ幅は3,320円で過去最大。ニュースのトップはこれ一色だった。
(参考:日本経済新聞「日経平均終値6万2833円、最高値を更新 上げ幅は最大の3320円」 ※取得日:2026-05-07)
正直に言う。画面を見た瞬間、一瞬だけ追加購入のボタンに指が止まった。「乗り遅れたんじゃないか」という気持ちと、「高値掴みになるんじゃないか」という気持ちが同時に来た。キミも同じだったんじゃないかと思う。
結論を先に言う。俺は何もしなかった。積立設定を変えず、追加購入もせず、売りもしなかった。理由は3つある。
最高値は「終わり」じゃなく「通過点」だ——データがそう言っている
「最高値で買うのは怖い」という感覚は正常だ。でもその感覚を根拠に動くのは、別の話になる。
長期インデックス投資において、「最高値で買うと不利」という前提はデータで支持されていない。SBI証券のレポートによれば、S&P500は最高値更新後も長期では右肩上がりのトレンドを維持しており、最高値更新直後に購入した場合と他のタイミングで購入した場合の長期リターンに統計的な有意差はほぼない。ドルコスト平均法で積み立てているなら、なおさら気にする必要がない。
日経平均も同じだ。2024年にバブル期の高値を更新した時も「ここが天井だ」という声が溢れた。あれから2年、さらに上を更新している。最高値更新を「危険信号」と読む人が毎回いて、毎回リターンを取り逃がしていく。
俺は未来を当てに行かない。淡々と航路を守る。
同じ局面での判断の記録は、こちらにも書いた。→日経平均、6万円に届いた。俺は何もしなかった理由
積立設定は「感情が入る前」に決めてある
俺のNISA口座はインデックスファンドへの毎月自動積立で動いている。2026年5月現在、評価益は+21%。最高値の日も、含み損が出た日も、ドルコスト平均法の仕組みで設定が勝手に動く。俺がやることは何もない。
これが放置系の核だ。
感情が揺れる前に決めた仕組みが、感情が揺れる場面で淡々と動く。最高値の日に「今日は追加で買うべきか」と悩む人と、何も考えずに積立が完了している人では、10年後の資産額よりも先に「判断コスト」が違う。相場を見るたびに意思決定を迫られる消耗は、思っている以上に大きい。
積立設定を変えるのは年1回、ボーナスのタイミングだけと決めている。それ以外は触らない。これがルールだ。ルールがあるから、最高値の日でも指が止まらない。NISAの非課税枠を長期投資で使い切るには、このルールを守り続けることが一番の近道だと思っている。
最高値で「動いた人」が踏む3つの地雷
最高値更新の日に動いた人は、大きく3パターンに分かれる。
追加購入した人。 気持ちはわかる。でも感情で一括追加した直後に数%下落する展開は、相場の歴史上何度も繰り返されてきた。「やっぱり高値掴みだった」と感じた瞬間に、狼狽売りへの扉が開く。
積立を一時停止した人。 「高値だから様子見」という判断は一見、賢そうに見える。でも「様子見期間」に相場がさらに上がった場合、次に買い戻すタイミングはもっと見つけにくくなる。停止した日だけが、確実に機会を失う。長期投資の強さは「迷った日も買い続けた日数」の積み重ねにある。
何もしなかった人。 これが俺だ。
動かないことは、判断を放棄したわけじゃない。「動く根拠がない」という判断の結果として、動かない。相場が動くことと、自分が動くべきかどうかは、まったく別の話だ。
今日やること
- 自分のNISA口座の積立設定を開いて、変更せず閉じる(確認するだけでいい)
- 「今日の相場に感情が動いたか」を一行だけメモする(記録が判断の質を上げる)
- 次に積立額を見直すタイミング(ボーナス月など)をカレンダーに入れておく
- SBI証券の年間レポートを開いて、S&P500の長期リターンデータを自分の目で確認する
関連記事
- 含み損19%でも積立を止めなかった理由——「今売る根拠」がなかった、それだけだ 最高値の逆、大きな含み損を抱えた局面での判断を書いた記事。上昇局面でも下落局面でも「動かない」という選択が同じ理屈で機能することがわかる。
まとめ
最高値の日に何もしなかった俺が、必ず正解だったとは言わない。明日下がる可能性はゼロじゃない。でも「何もしなかった」には根拠がある。最高値だから追加購入した人、最高値だから停止した人——その判断に根拠はあったか。
相場が動くことと、自分が動くべきかどうかは、まったく別の話だ。
俺はその日も、アプリを開いて、閉じた。それだけだ。


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